どーもです。

9月になりました。熱帯と化した日本の暑さはまだまだ続きそうです。おまけに関東地区では過去最大級となった台風15号の上陸に、千葉県ではゴルフ練習場のネットを支える支柱が倒れ、近隣民家を直撃するという痛ましい被害も及ぼしました。関東近郊のゴルフ場にも甚大な被害を及ぼしたようです。被害に遭われた全ての方が、1日も早く日常を取り戻せることを心よりお祈り申し上げます。そんな中ですが、第2週土曜日なので筒康博氏によるマンスリー企画をお届けします。今回はシャフトがテーマですが、ボクも勉強になりました!

■2019ドライバーシャフト最前線

今回は、続々と発売される最新カスタムシャフトについてです。皆さんの多くは「どんな部分が新しいの?」「前のものと何が違うの?」「どんなスイングに合うの?」など分からない事が多いジャンルではないじゃないでしょうか? 結論から言うと、今年登場しているカスタムシャフトには、新しいコンセプトや設計が各モデルに見られました。

早速行ってみたいと思います!

■シャフトは車でいうとエンジン!? 

そもそもシャフトには、ゴルファーのポテンシャルを引き出す役割がいくつもあります。①重さ②硬さ③トルクなどのシャフトスペックはもちろん、④コスメやデザイン⑤ブランドによる安心感、もゴルファーに影響を与える重要な要素になります。

もう1つ。シャフトが非常に面白いのは「ヘッドとの組み合わせ」の妙があります。シャフトが持つしなりや振り心地を、ヘッドを含めたクラブとしてのスペックが「長所を引き出し合う」こともあれば逆に「相殺する」ケースもあるからです。

例えば、お気に入りのヘッドの長所を引き出して短所を隠してくれる「縁の下の力持ち」みたいな役割をしてくれたら最高です。いや、現在は逆のケースだってあります。お気に入りのシャフトに合うヘッドなら長くエースドライバーに君臨するゴルファーの皆さんも多くいます。

シャフトはヘッドと同等にクラブパーツとして「主役」です。双方が複雑に絡み合っているので、特に最新の高慣性モーメント(MOI)ヘッドと組み合わせた場合はエンジンと言うより足回り全般やステアリングの役目も担っている気がします。

■最新トレンドのドライバーヘッドに合うシャフトが登場 

PING「G410」シリーズの大ヒットに対抗するドライバーヘッドで代表的なのがタイトリスト「TS1」ドライバーやヤマハゴルフ「RMX」などです。今までになかった重心位置が非常に深くてヘッドの直進性に優れた「高MOI」ヘッドのカテゴリが確立されています。新しいトレンドのヘッド性能をより引き出すためのコンセプトが、2019年カスタムシャフトにはふんだんに盛り込まれているのも非常に興味深い所です。

■「〇調子」と「EI(しなり)剛性分布」は別のもの 

シャフトの「性格」を表現する時に使う「◯調子だね〜」の言葉。シャフトメーカーHPにある「EI(しなり)剛性分布」のグラフと混同しやすいので注意喚起をしておきますね。

「調子」は、両サイドからシャフトを押し曲げた時に「しなりの大きい部分を目視」したもの。一方「EI(しなり)剛性」は、「特定した部分を押し曲げるのにどのくらいの負荷が必要になるか?」で、つまりは「部分ごとの硬さ」になります。これをグラフ化したものが「剛性分布グラフ」と呼ばれています。実際のスイングで「しなり」が発生する場所を見るのに使うデータです。

■「同じ基準のデータ」での比較を 

シャフトが「難しい」のは、それぞれのモデルの基準が統一されていないこと。
マニアックになってしまいますが、「振動数」と言うデータも計測された環境、つまり「先端につけた重りが何グラムか?」によって、同じシャフトを測っても数字が変わってしまいます。

「EI(しなり)剛性分布」も、同一メーカー内の中でデータ比較する場合は良いのですが、他社モデルを比較する場合は、数字ばかりに注目せずに「同じ条件のもの」を材料に打ち比べの参考にしましょう。この「ゴルフ体験主義」連載の試打だって、KAZさんという「基準」があって比較しているから面白いんです。時々僕が試打なんてしたら基準がバラバラになって混乱してしまいます。

■シャフトを変えると「何」が変わる? 

「シャフト選びなんて上級者になってからでしょ?」という意見がいまだに多いですが、実際には初心者の方を含めた「ショットに悩みのある方」にカスタムシャフトは有効だと思っています。

写真はこれからゴルフを始める初心者の方に、カスタムシャフトを装着したドライバーをお渡しした例です。

もちろん基本的なスイングレッスンと並行して行ったものですが、なかなか「自分じゃできない事」がたくさんあります。現代のドライバーを使いこなせる「バックスイング&ダウンスイング」を比較的に早い段階でマスターしたのですが、「ヘッドスピード」と「フェースターン」が足りず、クラブに助けてもらう事でドライバーショットのマスターまでの時間を短縮することにしました。

シャフト重量をメインにクラブ重量を軽くして、しなりによるヘッドスピードアップを確保しながら「ボールを自分でつかまえられる」先端の剛性と、練習で覚えたタイミング「間」を作りやすい手元の剛性のバランスが取れたシャフトを装着しました。

スイングに必要な体の動きはもちろん重要ですが、実際には「クラブの影響」を受けながらボールを打っています。もし最新ドライバーを購入したものの、打点やスイングのタイミングが不安定なら、シャフトがヘッド性能を引き出していないのかも知れません。

文・構成/猿場トール

■筒康博 ギア&スイング両方に深く精通し、有名プロのコーチをはじめ8万人以上にアドバイスを経験。「PCM Labo」「PCMアカデミー」ヘッドティーチャー、イベント&セミナー講師、フィリピン・セブ島「LILOAN GOLF」アンバサダーなど活動は多岐に渡る。

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