どーもです。

2019年残りあとわずかですね。というわけで、今年最後の筒康博氏によるコラムをお届けします。プロの世界では「パット・イズ・マネー」と言われるパッティングですが、これはそれだけパットが重要だということです。アマチュアの我々にとっても、「スコアを出したいならまず練習すべきはパッティング」と言う人もいるほどですからね。そんなパッティングについて科学しています。今年の最後にふさわしい内容です! ぜひ、ご一読を!!

■最終戦まで持つれたJLPGA賞金女王争いの3人に共通していたこととは?

最終戦まで繰り広げられた女子JLPGAツアー賞金女王争いは、鈴木愛選手が載冠しました。2位の渋野日向子選手はメルセデスランキング1位に。3位の申ジエ選手まで堂々の戦いぶりでした。とにかく皆様お疲れ様でした。

ところでこの3選手、「ある共通点」があります。今年大ヒットしているPING「G410」使用者のことではありません。実はショットメーカーである3選手とも、「順手」ノーマルグリップのパターストロークの持ち主です。

パターにはクラブ&ストロークにルール制限があります

パターには、実はたくさんのルールが存在します。パターを身体につけてストロークを行うアンカリングだけでなく、パターヘッドの寸法に関するものや、長さやライ角などギアに関するルールもあります。これってどういう事かと言うと、身体を目標に正対したりパターのライ角を90度にして「首の付け根を支点に」垂直にストロークした方が簡単に真っ直ぐ打てる(だからルールで禁じてるはず)ということなんです。方向性を考えた場合、1番合理的な長尺パター&ストロークに「ルールの範囲で」どのように寄せていくか? プロたちはさまざまな方法を探っているのです。

■パターはショットと異なる!?

ショットとパットは、打ち方が「同じ」「異なる」論争が長年されています。とはいえ、数分毎に交互に打つショットとパットを完全に異なる打ち方、考え方で行うことは非常に複雑にならないかと思います。

先日「ZOZO」で優勝したT・ウッズ選手しかり、レジェンドで長年活躍しているプロたちはパターの形状に関わらず、ショットと同じ「順手」でパターを行っている人が多いのが現実です。また、ショットではボールを真上から見ることが出来ません。パターではボールを目の下より内側にしてしまうと、ショットでは決して出来ない「外側からボールを覗き込む」ことになります。誤解を恐れずに言うなら、昔から言われる「手が動く」パッティングに必要なのは、「首の付け根(および肩)」を支点にしたストロークとギア選びをどうするかにかかっていると考えます。賞金ランキング3位の申ジエ選手は、「垂直に近いほど真っ直ぐ打てる」にこだわり過ぎて、パター時のボールの位置が目の下よりも内側に入り過ぎてしまった分、鈴木選手、渋野選手に後塵を拝したとみています。

また、ゴルファーの悩みの1つ「左ひじの引け」は、パターにも現れます。まずはパターで左ひじが引けていないかをチェックしてみてはいかがでしょうか? 賞金女王争いを行なった3選手は、パター時にも左ひじを引かない「ショット的なパッティング」を行なっていたのが印象的でした。

手打ちはダメ!? 手がスムースに動くには?

最近よくきく「クロウグリップ」や「アームロック」のパッティンググリップ。一見独特なスタイルですが、これもショットと同じく(右打ちの場合)右手が左手の下にある「順手」と、僕はみています。人気パターブランド「オデッセイ」からは専用パターが発売されるほど主流になりつつありますが、首の付け根から左肩を支点にすることで安定したストロークを行うためのものです。採用する選手が近年多い気がするのは、「逆手」のクロスハンドよりショットとの共通点が多いからじゃないかと、僕は思っています。

パター選びに重要な「長さ」と「ライ角」

ショットと同じ「ボールの見方」と「狙える」パターを選ぶには、個々のアドレスに合ったギアが必要になります。特にパターの場合には、ショットの時のようにシャフトがしなりませんから、ライ角が合っていることが狙った方向に真っ直ぐフェースを向けられる条件になります。

実はこれ、クラブの長さに大きく関係します。構えた時にヒール部分が浮いてしまい、ボールが目の下より内側に入ってしまうようなら、身長に関わらず「パターが短すぎる」と言えます。また、あまりに目の下からボールが遠くなってヘッドのトゥ部分が上がり過ぎてしまうようなら「パターが長すぎる」のです。

ただ、ショットにつながるという点では、まだ遠すぎるのはアリです。オリエンタルマジックの異名で世界を股にかけたレジェンド青木功選手やシニア&レギュラー両方で活躍するP・マークセン選手などは、目の下よりもボールがかなり離れていますが、「スムースに手が動く」アドレスを作っています。

ショット同様にパッティングも「円運動」になります。離れ具合によって異なるヘッド軌道をチェックするパター練習グッズ「ViSiO(ビジオ)」も人気です。

文・構成/猿場トール

■筒康博 ギア&スイング両方に深く精通し、「PCM Labo」総合コーチとしてプロアマ問わず8万人ゴルフヴィラ・ローラン練習場以上にアドバイスを経験。「PCMアカデミー」「インドアゴルフレンジKz」ヘッドティーチャー、イベント&セミナー講師、ゴルフ練習場・ゴルフ場アンバサダーなど活動は多岐に渡る。

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